| 2001年8月7日
東京都教育委員会教科書採択について
東京・生活者ネットワークの見解
7月26日に開かれた東京都教育委員会で、「新しい歴史教科書をつくる会」が執筆した、歴史と公民の教科書を、一部の都立養護学校の中学部で採択する方針を決め、本日教育委員会が採択したとの発表がありました。公立では初めての採択が、非公開で開催される臨時都教委で決定されたのです。この教科書については、検定を通過したとはいえ、その歴史認識をめぐって、現実問題として韓国・中国との外交関係問題にまで発展するような内容であり、国内においても栃木県などにおいて無視できない大きな議論を呼び起こしました。こうした教科書を作成した「つくる会」は、全国で教科書採択に事実上教職員の意見を反映することを否定したりする一方、自ら作成したこの教科書を採択させるため、疑問を抱かざるをえないような宣伝活動や行政・議会への働きかけをしてきたと言われています。こうした教科書採択について、多くの地域の市民や教育関係者から疑問の声が寄せられており、生活者ネットワークは、この地域からの声が都教委に届くような取組みを行ってきました。しかし、予想される内外の混乱を敢えて選択した、都教委の姿勢については、大きな疑問を持たざるを得えず、遺憾の意を表明せざるを得ません。
教科書選定についてはまず、子どもたちの状態にあったきめ細やか検討が必要であり、オープンな形で現場の教師や父母の意見を十分生かすべきであったと考えます。審議経過等についての十分な説明責任を果たすよう強く求めます。
以上
2001年8月
めぐろチャイルドラインを進める市民の会 設立!
目黒区議会議員 工藤はる代
目黒・生活者ネットワーク
目黒では、子ども支援のための市民活動団体「めぐろチャイルドラインを進める市民の会」が今年の5月13日に設立総会を終え、来年3月と5月のチャイルドライン実施に向けて準備を始めています。
この市民の会は、さまざまな場面で子どもに関連した活動をしていた人たちが2年前に「共育を語る会」をつくり、子どもの権利条約の理念に基づいた子ども支援の可能性について模索してきました。年10回の家庭教育講座を開催し、広く区民に呼びかけると共に先駆的な子ども支援の事例等を学習してきました。
2000年5月5日には「こどもの日チャイルドラインキャンペーン」に電話の受け手や事務局スタッフのボランティアとして参加し、目黒でできる子ども支援として「チャイルドライン」の実現に向けて活動を始めました。
準備会を立ち上げ進めていく中で、行政との懇談を何度か持ちながら、連携を深め行政のやれることと市民活動の担う部分を役割分担できること、そのためには区民と行政の協働により進めていくことの必要性を確認してきました。目黒でも電話相談を行政が行っていますが、教育相談や子育ての悩みなど大人からの相談がほとんどです。今求められているのは実質子ども支援となる活動であり、その一つとして市民活動による24時間対応の「めぐろチャイルドライン」が必要だとの思いで実現に向けて進めています。
今後はシンポジウムを企画し、受け手の募集を行います。20歳未満の受け手も募集しており、子どもによる子ども支援もめざしています。
生活者ネットワークでは「子育ち、応援します!」という政策をもち、子ども自身が自分で育つ力を信じ、大人がそれを年齢に応じてサポートをする、との考えのもとに活動しています。私は議員として議会の中で、子どもの居場所づくりや電話相談の時間延長、CAP(子どもへの暴力防止)プログラムの導入など、子どもの権利を施策に位置づけるために発言してきました。昨年の3月議会ではチャイルドラインの有効性について一般質問でとり上げ、「子どもの素直な訴えを聞くためには、電話が有力な手段と認識していること。電話相談には時間延長で対応すること。近い将来、ボランティアの協力が得られれば、24時間体制なども検討していくこと」などを答弁として引き出しました。
まだまだ子どもを取り巻く状況は厳しく、子どもに寄り添い、子どもの力を信じて支えていく市民の活動を、これからもいっしょに進めていきます。
2001年6月
子どもの環境衛生について
都議会議員 大西 由紀子
国分寺・生活者ネットワーク
国立・生活者ネットワーク
生活者ネットワーク都議団の呼びかけで開催している「市民と行政の協議会」で、97年シックハウスの問題を取り上げました。その後、生活者ネットワークの質問で、98年、東京都の「健康・快適居住環境の指針」の改定の中で、全国で初めてホルムアルデヒドの基準を設定、保健所における相談窓口の設置などを実現させることができました。
国は昨年6月、ホルムアルデヒドなどの室内濃度の指針値と測定方法を通知しています。これを受けて生活者ネットワーク都議団から、藤田愛子が12月一般質問で学校関係施設での指針値の運用について質問し、「学校衛生基準の改定の中で反映」という答弁を引き出し、化学物質過敏症の子どもの学習権保証についての「具体的運用」について教育庁に確認しています。
今回、大西ゆき子は、昨年12月、厚生省の室内空気中化学物質の濃度指針値などについての通知を受け、今後どのように施策を進めるかを質問したところ、関係機関への情報提供や保健所での相談体制等の充実に努めていく(衛生局長)という回答がありました。また、児童会館・養護施設など都立の子ども施設における、適切な空気管理やモニタリングの必要性についての質問には、保健所など関係機関との連携を図りながら、児童が安全で衛生的な環境のもとで過ごせるよう適切に対応していきたい(福祉局長)との回答がありました。
これまで生活者ネットワークは、環境ホルモンや化学物質過敏症に対する取り組みの中で、子どもを取りまく環境の悪化に注目してきました。子どもは体が小さいために同じ毒を摂取しても体内濃度は大人より高くなるし、成長期ですから細胞が過剰に反応します。しかも化学物質過敏症は、どれだけ長い期間化学物質を吸収してきたかが問題となることから、子どもは将来の大人としてハイリスクグループであることが分かります。この点で「未然防止を柱とした都独自の子ども基準の設定」を提案しました。知事は「私もかねがねそう思っていた」と言ったうえで、「百年先の子孫たちの危機に備えるという視点で、今後、環境ホルモンについても、子どもへの健康に配慮して、取組方針を見直していく」と答弁しました。
2001年6月
「子どもの居場所」について
小金井市6月定例議会の一般質問より
小金井市議会議員 藤村 忍
小金井・生活者ネットワーク
「子どもが安心して居られる場所」「子どもが自由に活動できる場所」が欲しい、こんな声が以前より地域の子どもや親からしばしば聞こえてきました。都市化が進むなか、子どもの遊び場は減少している一方、市内にあるさまざまな公共施設も、子どもにとって利用しやすい状況にありません。とくに中高生が自由に集える場所が非常に少ないことが課題として上がっています。
そこで今回の一般質問のひとつに、新しくできる予定の地域センターを取り上げました。子どもにも利用しやすい施設にするために、建設の計画段階から子どもが参画できるシステムをつくることを要望しました。この件について、担当部局はこれまで、「基本計画等の段階から市民の意見も聞きたい」という答弁にとどまっていましたが、今回の質問では、はっきりと子どもも参加できることを含めた形で検討していくとの答弁を返してもらうことができました。
このほか、
●地域の子どもとおとなが交流でき、信頼関係を築ける場として、公民館で行われるIT講習会で、子どもがおとなにパソコンを教える試みをすること
●保護者の承諾なしでも、子ども自身の責任で公民館の部屋を自由に借りることができるようにして欲しい、
などを要望としてあげました。
これまでの子育て支援策といえば、どちらかというと親への支援が中心でした。しかし、大人への成長過程にある子どもにとって、一番大切なことは「自ら生きる力、自立する力」を養うことです。子どもを地域から排除するのでなく、家庭や学校、地域全体で子どもの成長を支えるしくみをつくることが必要です。
昨年、小金井生活者ネットの呼びかけで「子どもの権利を守るしくみをつくる会」を立ち上げ、チャイルドラインに取り組んでいる方を招いての講演会や子どもが自主運営自主管理している杉並区立児童青少年センター「ゆう杉並」の見学会などを実施するなかで、小金井でどんなことが実現できるかを模索してきました。地域の中の子どもの居場所は、単に遊び場としての機能だけではなく、子どもが社会性を身につけ、また自らの責任で考え行動できる場としても大きな役割を持ちます。今回は時間の都合上、要望で終わってしまった内容が多く残念でしたが、今後も引き続き、地域の人たちとともに、子どもの居場所も含め、だれにとっても開かれた公共施設づくりに取り組んでいきたいと考えています。
2001年4月
シリーズ
子どものこと、地域で考えよう
町田市議会議員 中西佳代子
町田・生活者ネットワーク
去る1月29日、「NPOの役割」についての日米比較研究を行っているToCoBoNプロジェクトが招聘したアメリカのNPO「ハックルベリー・ユースプログラム」理事であるアーノルド・パーキンスさんを町田にお招きしました。きっかけは衆議院議員の石毛えい子さんからのよびかけでした。急きょ実行委員会「子どもを地域・社会で育てる会」を結成し、シンポジウムを開催しました。
コーディネーター役を林大介さん(子どもの権利条約を進める町田の会の代表)にお願いし、まず、アーノルド・パーキンスさんによる「ハックルベリー・ユースプログラム」の活動についての基調講演、つづいて警視庁八王子少年センターの方、青少年のためのフリースペース「れんげ舎」の方に、それぞれの立場での今の子どもたちの現状を報告していただきました。石毛えい子さんからは、少年法改正についての国会の審議状況などをお話していただきました。「ハックルベリー・ユースプログラム」は、家出少年のシェルターを運営するNPOで、青少年のエイズ予防など健康に関する事業も行っています。設立当初(1967年)は、法的根拠がなく創設者はしばしば告訴、逮捕されましたが、その後「全米家出青少年法」が成立し、今は行政とのパートナーシップを確立しています。資金の6割を行政が負担していますが、あくまでNPOの創造的で柔軟な対応や効率のよい点をメリットとして活動しているということです。
八王子少年センターの方からは、青少年やその家族を地域でサポートする市民の協力に期待しているとのお話があり、警察の日々の努力とその限界についても考えさせられました。フリースペース「れんげ舎」の方の、「子どもたちは、家族や地域のおとな同士が信頼関係を基本につながっているかどうかをしっかり見ている。まずおとな同士の本音の関係づくりから始めることが求められている。」というお話は、参加者ひとりひとりに向けられた鋭い指摘だったのではないでしょうか。
開催日が平日だったにもかかわらず予想以上の参加があり、今、多くの人が青少年の問題やNPOに関心を持っていることがわかりました。会では、第2弾として3月に弁護士の石井小夜子さんをお迎えして、犯罪に走ってしまった子どもたちの背景や、少年法の改正の問題点をテーマに話し合いました。また5月26日に、第3弾として「動物を通した子どもたちの心の癒し」をテーマに講演会「馬を通してのセラピーから学ぶ」を企画しています。
お問い合わせは町田・生活者ネットワーク042−729−2296まで。
2001年3月
「すこやか宣言」では
子どもの権利は保障されない
八王子市議会議員 平岡 晴子
八王子・生活者ネットワーク
昨年策定された八王子市の「児童育成計画」では、子どもの権利条約の精神を尊重し、子どもたちが自主性・自立性を持って可能性にチャレンジすることのできる環境整備を進めるため、「子どもの権利宣言」を行うことが盛り込まれました。
これに沿って市の児童課では、小学生・中学生・高校生それぞれの代表からなる子ども委員8名と、おとな委員として校長会・青少年対策委員会・PTA連合会・人権擁護委員会などからの代表10名で構成する「子どもの権利宣言検討委員会」を発足させ、宣言文の内容について検討会を中心に議論を重ねた上で文案を決定しました。
ところが、市長・助役・教育長・各所管の部長で構成する政策会議を経て最終的に決定した文案は、タイトルが子ども権利宣言からすこやか宣言に変わり、内容そのものも大きな変更が加えられたのです。例えば「子どもが意見を言うことができることや、大人が子どもに自分の意見をわかりやすく説明することを大切にし、子どものプライバシーを尊重するとともに、子どもが必要とする時間や安心していられる場所を保障します」としていた部分が「わたしたちはしっかりと自分を表現し、自分の意見や行動に責任を持ちます」「わたしたちは安心して生活できる家庭を望みます」となり、当初の案になかった「がまんすることの大切さを理解するとともに好きなことに夢を持ち、元気に暮らします」という文も加わり、大人の責任にはふれず、子どもが元気に暮らすこと・夢を持つこと・がまんすること・責任を持つことを一方的に宣言させる内容になりました。
これに対し、私たちは「すこやか宣言は子どもの権利宣言として受け止めることができない。子ども達は未来に夢をもち、安心していきいきと暮らす権利があるということを保障する社会をいっしょにつくっていこうと、市民全体が宣言する内容にするべきではないか。」と主張してきましたが、市長は「今の子どもたちは欲しいものは何でもすぐに与えられ、我慢することを知らないのですぐキレる。このような状況を考えたとき、かえって権利という言葉はなじまない。」と答え、子どもの権利についての根本的な認識の違いが明らかになりました。しかし、一方で児童育成計画に沿って子どもの権利条約の精神を尊重した施策の展開を求めたところ、福祉部長の答弁は「子どもの施策については子どもの権利条約に沿って進めていきたい」というもので、市長と異なるものでした。
八王子では、東京都に子どもの権利条例を制定する請願活動を通じて、「子どもの権利を守るしくみをつくる会」という市民グループが立ち上がっています。今後、市民とともに子どもの権利が尊重される施策の推進を求めて活動していきたいと思います。
2001年1月
東京都に「子ども権利条例制定」を求める請願運動
「東京都子どもの権利条例を実現する会」(代表 染谷益美)は、9月、都議会に9万2202人の署名を添えて、東京都に「子どもの権利条例」の制定を求める請願を提出しました。提出にあたっては民主、社民、共産、自治市民、無所属クラブ、生活者ネットの議員が紹介議員となりました。現在、厚生委員会に付託されています。東京都が2001年3月をめどに策定の方向で検討中とされていた「東京都子どもの権利条例」は、現在足踏み状態となっています。「子どもの権利条例を実現する会」が提出した請願は、東京都がこの条例を速やかに制定し子どもの権利を守る施策を推進すること、制定にあたっては子どもの意見反映をはかること、を内容としたものです。署名数は追加署名を加えて、現在、約14万筆になっています。
請願項目
1東京都の児童福祉審議会および青少年問題協議会が提言した「(仮称)子どもの権利条例」制定を積極的にすすめるとともに、総合的な子どもの施策の推進を行ってください。
2条例の制定にあっては、「子どもの権利条約」にある子どもの意見表明権や社会参加の権利にそって子ども参加ですすめてください
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