東京・生活者ネットワーク
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2004 年 9 月 2 日

「食育」の場・学校給食の牛乳 びん存続を!
〜「リターナブルびんを使い捨て紙パックに変更」は環境配慮に逆行〜

「来年から学校給食のびん牛乳が紙パックに変わる」という突然の情報に対し、8月29日(日)国分寺労政会館で緊急集会を開催。主催は、小金井・国分寺・小平・国立・東村山・東大和の生活者ネットワークメンバーが中心になってつくった『6市リユースびんネットワーク』です。おおぜいの人にこの情報を伝え、変更をストップさせるために、緊急アピールを行い、地域で声をあげていくことを確認しました。

緊急アピール
 「来年度から学校給食の牛乳をびんから紙パックに変える」という東京都教育委員会の突然の方針に、私たちはたいへん驚きました。何度も洗って使えるリユース(リターナブル)びんは、紙パックよりも環境への負荷が少なく、循環型社会を実現していくには、リサイクルよりもリユースを優先させるしくみが欠かせません。学校給食は、びんの回収を考えても一般市場のリユースびんに比べてはるかに効率がよく、子どもたちが環境問題に目を向けるようになるためにも、すぐれた材料です。
東京都は、学校給食の牛乳でびんを使っている割合が全国的に見ても高く、学校給食に関わる栄養士をはじめ、教育委員会など多くの人たちの努力によって現在の実績があるのだと思います。しかし、容器包装リサイクル法を見直す検討が始まっているこの時期に、リユースびんから紙パックに容器を変更しようとしています。今求められているのは、事業者が容器の処理まで責任を持つ拡大生産者責任の実現です。今回の動きは、こうした時代の要請に逆行しています。さまざまな手立てを講じてリユースびんを存続させていかなければ、ワンウェイ容器の増加に歯止めがかかりません。
社会全体でリユースが優先されるよう、経済的なしくみづくりが急がれますが、まずは、今あるリユースびんが存続できるように、価格の面でも調整を図るべきです。
私たちは、子どもたちが学校給食で今後もびん牛乳を飲み続けていけるように、各市の教育委員会、東京都教育委員会に要望します。
今回の問題をきっかけに、学校給食の牛乳については、容器だけでなく、残乳の問題や、これまで牛乳に頼りすぎてきた栄養の問題など、考えるべき課題がたくさんあることがわかりました。このような課題については、引き続き検討・議論していかなければなりません。
今日の緊急集会をはじめとして、私たちは、学校給食の牛乳にこれからもリユースびんを使用するよう求め、関係機関にはたらきかけていきます。


2004 年 3 月 5 日

都は「子どもの権利擁護委員会」存続を!
〜世界の流れに逆行するな!〜

 東京都は、 これまで5年間続けてきた 「子どもの権利擁護委員会」 を2004年度から廃止しようとしています。 当委員会は、子どもへの虐待やいじめの深刻化にともない、第三者の相談・救済制度の必要性を「東京都児童福祉審議会(以下児福審)」が提言し、 98年から試行実施されてきたものです。 5年半で約6200件の電話相談を受け、 うち約200件のいじめ、虐待などの困難事例について「子どもの権利擁護専門員」 が調査にあたってきました。  
 相談の8割は子ども自身からで、 東京の子どもたちが、この施策に救われてきたことは確かです。 生活者ネットは、 04年度にむけた予算要望でも、本格実施を求めてきました。ところが、03年度の1441万円に比べ120万円の予算削減が判明し、さらに、本格実施どころか「子どもの権利擁護委員会」をなくす考えであることがわかりました。
「子どもの権利擁護委員会」 は、「子どもの権利擁護会議(困難事例に対応する 「権利擁護専門員」 3名と専門員をスーパーバイズする 「委員」3名の合議体)」と電話相談員で構成されてきました。 都は120万円の削減でこの合議体をなくし、児福審の下部機関である「権利擁護部会」に困難事例の対応を委ね、これで本格実施と説明しています。 しかし、 「子どもの権利擁護委員会」の要綱が廃止されることとなり、 合議体と名称が消滅し、要綱で規定された 「子どもの権利擁護システム構築にむけた環境づくり」「子どもの権利擁護のために必要と思われる場合、 都の子ども施策について知事および関係機関に提言することができる」 などの第三者機能も、失われることになります。
 児福審の答申でスタートしたしくみが、 児福審の検証もなく行政判断だけで改編されることも問題です。さらに、 「国連・子どもの権利委員会」による、「子どもの権利条約実施状況・日本政府報告書への勧告」(1月30日・ジュネーブ)に照らしても、子どもの権利救済の新しいしくみである子どものオンブズパーソン機能として 全国に影響を与えてきた 「子どもの権利擁護委員会」を存続拡充することこそ急務です。 都がこうした勧告に無関心であることも大きな問題です。
 東京・第一東京・第二東京の3弁護士会をはじめ、 各方面からも今回の東京都の方向に対し、 見直しを求める声があがっています。 生活者ネットワークは、 東京都が世界に対して恥ずかしくない判断をするよう、 各委員会の質疑を通して、 全力で働きかけていきます。
 都議会議員/執印真智子

ジュネ―ブでの総括所見関連ページ


2004 年 2 月 17 日

思春期の性と心〜障がい児教育の体験から
〜3回連続学習会の最終回〜

 東京ネット・子ども部会は、障がいのあるなしに関わらず、誰もが地域で共に学び、共に育ち生きる社会の実現のために、学校教育はどう変わるべきなのかをテーマに連続学習会を行いました。(第1回/イタリアの統合教育を参考にインクルーシヴ教育の基本を学ぶ、第2回/アメリカの事例から障がい者の自己決定や就労支援について学ぶ)
 
 今回は「思春期の性と心」と題し、長年心身障害学級の教師として子どもたちと向き合ってきた北村小夜さんの体験を伺い、子どもたちの心の成長、身体の成長とどう向き合えばいいのかを考えました。
 「性」の問題は話し合う機会を作りにくい問題です。昨今「性教育」についてさまざまな議論がありますが、以前から日本の教育は性の問題をタブー視してきたのが現実です。北村さんは「性はごく普通の人間の営みで、避けては通れない問題なので、あいまいにはせずに、必要なことをきちっと伝えるべき」、そして教師としての経験から「きちっと向き合うことで、子どもは飛躍的に成長する」と言います。
 「性を語るには、まずはその子の誕生に関わる話から始めると話し易くなる。子どもは自分の生まれたときの話がとても好き」なのだそうです。新聞紙の縦の長さが52cmで生まれた時の子どもの身長に近いので、それを利用して赤ちゃんの形に切り抜き、おおよその大きさを確認しながら性器の説明もする。北村さんの実演に会場は和やかな雰囲気になりました。
 そして“性教育”は科学的であることと共に、感性を大切にすべきであること、また、優れた文学や絵画を用いるべきであることが、いくつかの本やエピソードを通して語られました。「人を好きになるのは素敵なことですが、実際にはうまくいかないことのほうが多い。相手をどう尊重するか、自分をどうコントロールするか、“人生の折り合いのつかなさ”を知ることは、科学的な知識を得ることと同じくらい大切なこと」と話されました。

 「性」は、人がどう生きていくかに関わる重要な問題です。「性」を教育の現場から排除するのではなく、子どもたちが自分と他人の「性」と「生」を肯定していく学びの場を保障していくことが大事です。


2004年3月1日

「地域行動計画策定状況」自治体調査

2003年7月に制定された「次世代育成支援対策推進法」に基づき、すべての地方自治体と従業員300人を超える事業主は、今年度中に行動計画(計画対象は0歳〜18歳)策定を義務づけられています。
生活者ネットワークがある都内33自治体で策定状況の調査を行いました。
以下は、調査を通して見えてきた評価と課題です。

庁内体制について
教育委員会が関わっていない自治体があり疑問。若者、子育て世代が力をつけていくための支援策は急がれており、縦割りでない全庁的な取組が必要です。

策定への市民参加
ほぼ半数の自治体が、計画策定への市民参加を実現、またはめざしており評価できます。
これからの次世代育成支援策は、多様な市民に対応できるものにしていくことが必要で、市民自らが議論に参加し結論を導く場が重要です。行政は、次世代育成のために地域の市民力を引き出し、NPOや市民団体を積極的に育成、支援し、協働していくことが必要です。また、行政と民の分担と協働は、自治体の財政問題を解決する鍵ともなります。

策定への子ども参加
計画策定のための子ども委員会や、意見交換の場の設定など、当事者である子ども参加を実現している自治体は複数あります。またニーズ調査については、大多数の自治体が子ども自身に調査をしており、対象年齢やサンプル数などに課題もありますが、おおむね評価できます。
策定の際に実現できた子ども参加や意見表明を一過性なものにおわらせず、子どもの権利として確立するために「子どもの権利条例」の制定、権利侵害を救済する「子どもオンブズパーソン」設置を実現していくことが必要です。これらは、国連「子どもの権利条約」締結国としての責務でもあります。自治体から子どもの権利を実現し、年齢に応じたひとり一人の育つ力を支援していく行動計画であることが重要です。

生活者通信151より
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