| 2005
年 10 月 31 日
ミニフォーラム 未来計画PART3 開催される!
若い力とともに新しい政治を「政策ゼミ@Tama」
〜地方自治の現場に直接ふれて、政策をまとめる〜
分権社会を迎え、今、日本はあらゆる意味で転換期にあります。子育て・介護の社会化、税や年金・医療などの社会制度改革、憲法改定の動き…。次代を担う若者たちにとって大きな影響を及ぼすことばかりです。ところが、選挙の投票率をみると、20代は10〜20%台に止まっており、若者世代の意見が政治の場に反映されているとは言いがたいのが実情です。生活者ネットは、若者に政治への関心をもってもらい、暮らしやまちづくりをともに考えたいと、これまで、東京ネットをはじめ、各地域ネットで「政策ゼミ」を開催してきました。
この日は、03年9月第1期開講以来「政策ゼミ@Tama」を継続開講している多摩・生活者ネットワークの原田恭子(都議会議員)が、ゼミ生4人と話し合いました(東京・生活者ネットワーク会議室)。


「政策ゼミ@Tama」の若者メンバー4人を囲んで。右端は、コーディネーターを担った原田恭子(都議会議員)。10月14日。東京・生活者ネットワーク会議室
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〜座談会から(発言よりの抜粋)〜
……ネットの政策ゼミでは、まず基礎講座として、「自治体運営のしくみ」「市の現状と課題」について講義を受けました。その後全員で取り組みたいテーマを議論し、ワークショップ形式でテーマを絞っていきました。私たち4人が参加した「ごみ」チームを担当したのが市議の武内好恵さんだったのですが、市議と一緒にやってみて彼女も普通の女性なんだと(笑)。そんなところからも政治を身近に感じられるようになりました。最終的には議会の一般質問に仕上げていったのですが、市の職員にヒアリングしたりという場面は、大学の勉強ではあり得ないものですし、政策をつくっていくプロセスを実体験できたことが面白かったですね。
……最初は友人から議会の質問がつくれるよといわれて参加しました。第1期政策ゼミに参加して面白かった、で2期目は「ごみ」チームのまとめ役を買って出て、今は3期目もやろうとしている(笑)。ゼミに飛び込んでみて、メディアから伝わってくる政治という固定観念が一気に変わりましたね。議員が身近にいて、しかも市政という枠組みなので政治課題も身近。自分たちで調べて、意見を述べ合うだけではなく、それが市政という場で提案され社会に還元されていくという面白さ、こういう機会はなかなかあるものではないなあと。
〜自分の気づきこそ、政治の一歩〜
ゼミ後半の研修では、これまで学んできたこととそこで着眼した問題に沿い、 自らのテーマを決めグループ分けをし、
実際に各区・市議会での政策提案を作成する実習方式でゼミを進行。 ディスカッションを重ねてできあがった政策提案は、生活者ネットワークの議員が実際に議会で質問。
こうした一連の作業は、 ネットで常に行われている政策づくりのプロセスそのままです。 受講生は、このゼミを受講することで政治参加の第一歩をスタートし、
政策提案という実践的な一大成果を得ることとなるのです。
この政策提案作成の過程で、ゼミ受講生たちは自分たちの疑問がどのように行政に扱われ、 政治的問題として議論されていくかを身をもって知っていきます。生活の中での自分自身の気づきが政治への第一歩であるという思いこそ、
生活者ネットワークの政治のあり方そのものです。 「問題発見に始まり、 その解決方法として政治がある」。 そのことを共に未来を担う若い世代に広く伝え、
政策ゼミの受講生からさらに次のステップ・議会への挑戦者が出ることも大いに期待したいものです。
2005
年 5 月 31 日
フリーター31人に聞きました
先日、ニートの数が既に60万との報道がありました。
生活者ネットワークでは、これからの「働き方」を考えていくために、昨年、調査活動を行い、フリーターの人を対象にも調査を行いました。以下その結果です。
●対象者31人(34歳以下の、男性14人・女性17人)のプロフィールは、親・兄弟姉妹と同居している人が26人、ひとり暮らしは5人にすぎない。同居者から金銭的援助を受けている11人、同居者と生活費を分担している8人である。大学卒業者14人、大学中退2人など高学歴が多い。
04年4月調査。
●働き方の現状は、 正規雇用からフリーターへ移行せざるを得なかった人10人。
卒業直後から就職できずアルバイトなどで働き始めた人が圧倒的である。 現在の職種は、 事務などデスクワーク7人、
コンビニなど販売6人、 レストランなど4人、 塾・大学などの時間講師3人、 その他介護士、建築現場、美術館の誘導など多様。月収は、大学卒初任給の手取りベースに近い15万円以上が12人。
有期雇用は22人に上るが、 ほとんどの人が雇い入れ契約書の存在を認知していない。 社会保障加入状況は、 健康保険17人、年金12人、雇用保険8人、
いずれも加入のない人5人である。
●現在の不安として、 収入をあげる人20人、
社会保障の不備16人である。 制度的に必要だと思うものとして、 健康保険への加入17人、 低家賃の住宅14人、
年金への加入13人であった。 仕事を見つける方法に、 就職情報誌をあげた人12人、 インターネット4人で、 ハローワークなどへ積極的に出かける人は2人と、
極めて少ない。
●正社員志向型14人、 自己実現型11人、 やりたいこと模索型4人、
フリーター継続型2人に分類。 自己実現型も起業や福祉職、 社会的な活動に携わりたいなど多様であるが、現にむけた具体的な取り組みが見受けられない。
大半がフリーターのままでいいとは思っていないが、 卒業後の時間が長いほど就職活動から遠ざかっている。 教員免許、
司書資格、 学芸員資格、 秘書検定、 旅行取扱主任やTOEFLなど資格をもつ人も多いが、 それが活かされず、 職業訓練もほとんどされていないことがわかる。
<調査結果より>
今、不安なこと(複数回答、数字は人数)
収入 20
キャリア 5
年齢 8
失業 5
健康 3
子育て 0
老後 5
社会保障 16
その他 3
●2004年9月発行 500円
冊子「私たちがつくる新しいワークルール・PART2」発売中
2005 年 5 月 29 日
新しいワークルール・若者編
〜若者世代が、希望をもって働ける社会をつくる〜
若年層(15歳〜34歳)の就業環境は悪化し、 失業率が上昇するとともにフリーターの数も急増している。 日本全体で2002年には417万人(内閣府調査)、10年間で2倍となったとされ、若年人口に占める割合は21.2%。
東京では34万人(東京都総務局調査)と推計される。
これまでパートなど非正規の働き方といえば女性の問題とされてきたが、 若者の就労環境の変化に着目し、 東京・生活者ネットワークは、
フリーターに聞き取り調査を行なった。
●若者の失業率10%。増加するフリーターやニート
東京・生活者ネットワークの聞き取り調査では、 正社員志向型は約半数だが、 国の調査ではフリーターの7割が正社員志向である。フリーターの増加は、若者自身の問題だけではなく、
人材育成を欠いた企業の姿勢、 社会経済構造が根本的な問題である。 パートやアルバイトを調整弁とする雇用戦略は、
長期的にみれば十分なスキルアップや訓練がされない人を増加させ、 やがて人材不足を引き起こすことになる。 企業における従業員の高齢化が新卒求人の抑制につながり、
正社員のサービス残業が増加傾向にあることも大きな要因としてフリーター化を進めた。
フリーターがこのまま増え続けると、 2010年には経済成長率を1.9%押し下げるとも予測され、 社会的にも大きな損失となる。
フリーターや若者の就職難が続くことは、 いずれ広い年齢層まで影響が及ぶ深刻な雇用問題である。 若者が職業能力を高める機会を、
社会的責任として企業に求めるとともに、 国や自治体、 教育機関を含めて、 早急に準備し取り組まなければならない。
年間10万人に上る高校中退者も看過できず、 自立にむけた職業観の育成、 社会保障制度のしくみを学ぶ場やインターンシップによる就労体験、
キャリア形成を支援する教育が必要である。 中退を防ぐ体制づくりとともに、 中退後の進路をひらく条件整備が急がれる。
若者の自立を支援することは、若者を社会の資源ととらえ、その活力を社会に生かすことでもある。 日本では、若者が必ずしも社会の一員として位置づけられておらず、力の発揮が阻まれている。
労働の問題だけでなく包括的な議論と取り組みで解決策を模索することが必要だ。 若者の独り立ちを支援する原資をひとり一人の誕生時から準備する『チャイルド・トラスト・ファンド』の創設、自立のための包括的・継続的な支援を行う『コネクションズ・サービス』、NPOによる住宅面でのサポートも有効だ。
本来、フリーターに限らず、どのような就業形態を選んでも、安心して生活できる賃金水準と労働条件を確立することが求められるのであり、フルタイムとパートタイム間の同一価値労働・同一賃金の原則を義務化する法整備は、若者に限らない重要課題だ。
●ネットの提案で一歩前進! 東京都の若者就労支援
都議会生活者ネットは、 NPOの活用による求人と職探しのミスマッチを解消する機会や情報を柔軟に提供するなどの雇用対策を進める必要があることから、
この3月の第1回定例都議会では、 若者に対する東京の課題を浮き彫りにし、 自立支援策を進めるための実態調査を提案。
「NPOとの情報交換を含めた実態把握に努める」との回答を得た。
また、 若者の就労に対するワンストップサービスを「しごとセンター」だけで行うのではなく、 繁華街などの若者に身近な街中で、相談・カウンセリングをする窓口『ジョブカフェin繁華街』
の設置を提案。 都からは「駅前や繁華街に 「街かどカウンセリング」 を開始し、 きめ細かな支援サービスを展開するとの回答が得られ、
若者支援が一歩前進した。
●生活者ネットは提案します
■全体的な若者への支援
▼中学校からの労働教育と能力開発をすすめる▼NPOの活用による就労相談会の実施など、 就労機会を提供する▼デュアルシステムとインターンシップ制度を充実させる▼若年者トライアル雇用制度を充実させる▼メーリングリストやメールマガジンによる求人情報を提供する▼多様な働き方に対応できる年金制度の一元化・雇用保険・健康保険などの適用拡大や改善に取り組む▼低家賃の住宅を提供するしくみをつくる
■雇用を望む若者への支援
▼身近なまちに、 NPOや当事者の運営による 「ジョブカフェin繁華街」 の設置をすすめる▼若者への仕事のシェアを促進するための正規雇用者の残業規制をすすめる▼短時間公務員制度の導入を積極的にすすめる
■雇われない働き方を望む若者への支援
▼SOHO、 コミュニティビジネス、 NPOの設立をめざす人たちの交流拠点づくりをすすめる▼起業のノウハウを取得できる研修を実施する▼東京にマッチした就農支援をすすめる
都議会代表質問 若者支援などをただす
2005
年2 月 26 日
環境中の化学物質 早急に子どもへの具体的対応を
2月24日、「小児等の環境保健に関する国際シンポジウム」が、環境省の主催により開催されました(港区三田)。研究者、行政担当者のほか、子どもの保健指導に携わる人や市民、市民活動団体などが参集。国内外で行われている子どもの健康と化学物質に関する調査研究状況などを共有するとともに、今後、望まれる対策について議論する場となりました。
シンポジウムでは、スウェーデンで行われた約3万人規模の国民調査、ドイツで取り組まれた健康リスク調査や、米国環境保護庁からは小児のライフステージ毎に行う化学物質暴露評価の状況などが報告されました。日本からは、国立精神・神経センター神経研究所の高坂新一さんが登壇。化学物質が神経系へ与えるダメージの実際と有害性評価のあり方を提起しました。国内の実施事例では、東京都環境局から『化学物質の子どもガイドライン』の取り組みを有害化学物質対策課長池田茂さんが報告。このガイドラインは小児への化学物質への対応の必要性を早くから提案してきた生活者ネットワークの政策が実現したものです。都は
02年7月以来、現在までに、鉛の子どもへの暴露量の推計をもとに策定された『塗料編』、子どもが一日の大半を過ごす保育・学校施設などで起きているシックスクールを防止する目的でつくられた『室内空気編』、汚染された樹木や土壌からの影響を考慮する『殺虫剤樹木散布編』、食事と化学物質、合成樹脂食器の問題点を明らかにする『食事編』を作成。予防対策の緒に就いたところです。生活者ネットワークは、「ガイドライン対象物質のさらなる特定」や「暴露評価の推進」、「化学物質リスクコミュニケーションの促進」などを、都に継続して働きかけています。
世界で幅広く使用されている化学物質と子どもの環境管理に関する問題は、先進8か国環境大臣サミットにおいても優先課題として認識されており(97年マイアミ宣言)、欧米では、この分野のリスク管理の研究が進展しつつあります。国内においても、化学物質の感受性や暴露経過、暴露量などが成人と異なる小児の調査研究を急ぎ、さまざまな意思決定の際に「小児に対する健康リスク評価」が一定基準のもとに行われるよう、子どもと化学物質に係る法整備や政策対応を具体化するべきです。
2005
年 2 月 15 日
若者が感じる社会の閉鎖性、硬直性への不安
若者ミニフォーラム「未来計画・パート2」を2月5日開催。
「若者調査に興味があって・・」と参加を申し込んだ24歳の男性をはじめ、20歳から24歳の若者4人が集まって、ざっくばらんな話し合いをした。働いているのは一人だけだったが、その人の生活にとって、「しごと」がどのような価値を持つのか、ということに、参加者の関心が高いようだった。
学校を出たら自分の生活は自分で賄わなくてはならないとは思うが、やりたいことは「しごと」以外にもいっぱいある、今働いている人たちが楽しそうに見えない、正規雇用以外のもっと自由な働き方が社会的に認知されたらいいのに・・など、自由な環境に育った若い人たちが、今の社会の閉鎖性・硬直性に不安を抱いていることが垣間見られた。
生活時間調査では、直近の実態を記入してもらったわけだが、「本当はこんな風に生活したい」という調査をすれば若者が何を望んでいるか見えてくるはずではないか、という提案も出され、参加者の共感を得ていた。
↓ 生活時間調査↓
2005
年 2 月 15 日
若者の自立を促す公的支援の拡大を
〜「東京に暮らす若い人たちの意識調査と生活時間調査」から〜
生活者ネットワークは「東京に暮らす若い人たちの意識調査と生活時間調査」を、2004年4月〜5月に実施しました。
「生活時間調査」都内に住む16〜30歳の独身男女対象。379人より回収。平日と休日の24時間行動パターンを記入
「意識調査」24〜26歳の男女対象。269人より回収。
<調査目的>
社会の急激な情報化・個別化で多様化した人々の生き方に、これまでの画一化されたしくみや制度は対応しきれていません。特に若い世代へのひずみは大きく、「職業選択に悩みながらフリーターを続ける」「いつまでも親に依存した生活を送っている」などの現象が、社会的にも問題になっています。若い人たちの実状を知り、希望をもって社会生活を送るために必要な支援策を探るため実施しました。
<調査結果>
高校生…自由な時間と居場所が欲しい、大学生…バイトやサークルによって生活リズムが決定、社会人…仕事に追われる正規社員、雇用不安を抱える派遣社員、という像が浮かび上がった。
自由記述では、学生や転職を考える人が、「本当に就職できるか」という不安や「初任給よりも目減りしていく給料」で将来を悲観的に考えがちであることがわかった。
<不安を解消する支援を>
雇用環境に希望が見えない中で若者に自立を求めるとすれば、パートやアルバイトにも適応する新たな社会保障制度の確立が必要であり、「仕事・住まい・健康」への不安を公的な支援でできるだけ取り除くことが重要で、社会人になっても使える奨学金制度や、若者も借りられる都営住宅の入所要件の見直し、若者が起業するための融資制度などの改善が必要です。
調査結果をまとめの冊子を販売しています。
2005年2月9日
保育は、競争ではなく協力を
〜公立保育園をめぐる子ども施策の再編について〜
上左から2人目:森田明美さん
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公立保育園運営費に関する国の負担の変化や規制緩和、さらに自治体の財政難を背景に、総合的な子ども施策の再編制がすすんでいます。
東京ネットは、2月3日に森田明美さん(東洋大学教授)を講師に、子どもの育ちと子育て支援に必要な視点で、保育に関する自治体ルールを市民参加で策定する必要性について、お話を伺いました。
とかく「公か私か」の選択で考えがちな民営化問題ですが、安易なコスト論にすることなく、かつ、限りある社会資源をどうするか、公立保育園の役割も含め、市民が議論するべき時なのだと改めて感じました。「保育は“競争”させるものではなく、“協力”させるもの、地域の中で市民、行政、保育関係者がどう協力するかが問われる。子どもという一番力のない存在を育てる時に競争させているような暇はない。」との講師の言葉に、全員が納得した学習会でした。
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