東京・生活者ネットワーク
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都議会情報
八ッ場ダム審議に対する生活者ネット討論 :新井美沙子
第4回定例会 代表質問:藤田愛子
第3回定例会(9月18日〜10月6日)より
第3回定例会 代表質問 都議会生活者ネットワーク 代表質問:山口文江
都立盲・ろう・養護学校視察報告 :執印まち子
足立新田高校・足立東高校(エンカレッジスクール)訪問 :新井美沙子
第2回定例会報告
石原都政2期目のスタート 対話型都政への転換を :大河原雅子
第1回定例会報告

2003年12月15日

八ッ場ダム審議に対する生活者ネット討論
〜都市・環境委員会(12月11日)での新井美沙子の討論〜

今回の議案は建設に要する費用が2110億円から4600億円に変更というものですが、この費用には水源地域対策特別措置法や基金にかかる費用と利子が含まれておらず、それらを含めると推計総額8500億円にも上る事業です。東京都の負担もすべてを含めると1325億になり、財政難のこの時期に都民の理解を得られるものではありません。
そもそも東京都にとって八ッ場ダムが必要なのか、という点にも疑義があります。
利水について、都の一日最大給水量も平均給水量も1990年以来漸減傾向にあり、それぞれ昨年実績で519万t、458万tです。東京の人口は2015年をピークに減少すると推測されており、水洗トイレや洗濯機、食器洗浄器なども次々と節水型が開発され、今後の普及によって水利用量は当然、減少していきます。また、工業用水も非用水型部門へと移行していくので、水需要がさらに減少することは明らかです。第5次フルプランでの推計で出された日量600万tという都の見込みは大きすぎるといわざるを得ません。
一方、現在の東京都の水道水源は都の試算では日量623万tで、多摩地域の地下水40万tを算入すると663万tになっています。浄水場の漏水率を2%で計算した私たちの試算によると水道水源の推量は699万tにもなり、都のフルプランの600万tさえ満たしており、新たなる水源は必要ありません。

治水については、1947年のカスリーン台風をもとに計画が立てられていますが、当時の大洪水は戦時中の森林乱伐がもたらしたものです。今では森林の成長とともに山の保水力は回復しており、当時のような大洪水が起こる可能性は少なく、16000m3/秒の河川改修と既設の6ダムで十分です。国の計画によると八ッ場ダムはたった600m3/秒の機能しか持たず、他にも新たなメニューが必要としており、八ッ場ダムを建設しても解決するものではありません。
更に八ッ場ダムはそれ自体に大きな問題点を抱えたダムです。吾妻川の上流には草津温泉、万座温泉、硫黄鉱山跡地、白根山などがあり、砒素などの重金属や窒素、リンなども計測される強酸性の河川です。中和のため品木ダムを建設し、年間十数億の維持管理費をかけて、日量60tの石灰の投入、浚渫と埋め立てを行っていますが、品木ダムの堆砂率はすでに80%になっています。これらの堆積物が八ッ場ダムに流入することも考えられ、ダムの寿命が早まる可能性も非常に高いといえます。
またこの地域は浅間山の噴火時に積もった岩屑なだれ堆積層が厚く、地すべりが起こりやすい地質です。水を含むと更に流動性が増すとされ、現地再建型で造成される代替地も危険地域になっており、万が一の場合には大変危険です。
以上のように、八ッ場ダムは、その目的である利水・治水上も必要のないダムであり、ダム自身もあまりに多くの問題をかかえており、この議案について反対いたします。


2003年12月9日

平成15年 第4回定例会 代表質問:藤田愛子
(杉並・生活者ネットワークのページにリンクしています。別ページで開きます)


2003年10月

第3回定例会(9月18日〜10月6日)より

障がい者にも働く場を! 

 長引く経済不況の中、障がい者の雇用も厳しい現実にさらされています。都でも、庁舎を活用して知的障がい者のオフィス体験学習を行うなどしていますが、大阪府高槻市や枚方市では体験学習に留まらず、雇用にまで結びつける先進的な取り組みが行なわれています。
 今定例議会で、生活者ネットワークは障がい者の安定した就業体制に向け、体験実習の場の確保・民間企業のトライアル雇用を継続していくこと・局間連携を進めて当事者の意見を反映させた雇用促進を図ること、を提案しました。   
都の具体的な取り組みは明らかではありませんが、福祉的就労のみでなく、当事者や関係者の意見を聞きながら、障がい者の一般就労を進めるよう今後も都に働きかけていきます。


子どもの最善の利益を保障する行動計画はできるのか

  少子化の流れを変えるために国は次世代育成対策をつくり、平成16年度中にその行動計画を区市町村と都がそれぞれにつくることになっています。
 国の計画策定指針には、子どもの幸せを第一に考え、子どもの利益が最大限に尊重されるよう配慮すること、住民の意見を幅広く聴衆し、反映させることが必要、サービスの量的・質的なニーズを把握するためにニーズ調査を行うこと、などが挙げられています。また、支援対策を推進していくために必要なことを協議する次世代育成支援対策地域協議会をつくることができるとしています。
 生活者ネットワークは都に対して、現役の子育て世代、これからの子育てを担う世代を含めた協議会の設置と、18才未満の子どもの参加のしくみと意見反映を行うよう求めました。都は、幅広い世代から意見を聴衆する場の設定や、パブリックコメントを求めることを検討するとしています。都民一人ひとりが声を出して、各地域でも働きかけることが必要です。
 子どもを生み育てたくなる地域社会にするために、次世代の担い手である子どもも含めた市民と行政が力を合わせて行動計画を策定していくよう訴えていきます。


2003年9月25日

第三回定例会代表質問
都議会生活者ネットワーク

山口文江

Q1,日本経済の低迷の中で、一向に将来展望のもてるビジョンが示せない政府の姿勢が、企業経営や雇用環境の悪化を招き、社会不安を増大させています。少子高齢の逆ピラミッドの人口構成時に必要な制度、新しい働き方や将来の社会保障制度のビジョンが示されなければならないと考えます。すなわち次世代を担う若者が将来についての夢を描けるような可能性や環境を作り出し、意欲ある人がチャレンジできる社会システムの構築が必要です。
知事は、「苗を開花させるために」都政の仕組みを根本から見直すとして、第二次財政再建推進プラン、16年度重点事業、都庁改革アクションプランを提示するとしています。財政再建プランや都庁改革アクションプランはあくまでも施策を実現させるためのツールであると考えます。財源不足だから「身の丈に合わせて」行こうという消極的な姿勢では改革は望めません。アドバルーン的な発想だけではなく、一つの提案が社会構造を変えていくような、息の長い政策を掲げることが重要と考えます。勿論重要施策の中でもすぐに実現できるものと中・長期の展望にたったものとがありますが、夢をもてる社会づくりの基礎となるような計画でなければなりません。社会状況の変化の中で、知事は選挙公約以外の都政のビジョンを示していません。こうしたビジョンを提示したうえで改革プランを示すべきではないでしょうか、見解を伺います。

A1,(知事本部長答弁)
 昨年策定した重要施策は、従来のビジョンとは性格を変え、二つの狙いにより策定した。第一は、都政の取組の方向を戦略的に示すこと、第二に、課題の解決に向けて都庁全体で横断的・総合的に取り組むことである。現在のような社会的な変革の時代にあっては、こうした取組が必要かつ有効である。今年は、都庁全体で改革の目標と危機意識を共有し、一体的に改革に取り組むため、「都政の構造改革の視点と方向」を示した。今後、この「視点と方向」に基づき各プランを策定していく。 

Q2,また、都は財政構造改革のために地方分権を進めるにあたって三位一体の改革を国へ強く求めています。しかし将来的には、都域内の分権の推進こそが財政構造改革の基本課題と考えます。このような中で、都の第二次地方分権推進計画は停滞し、明確な分権の方向が見えない状況にあります。都においても都と市区町村との役割分担を明確にし、市区町村への分権改革が進められなければならないはずです。知事に見解を伺います。
A2.(知事答弁)
 明治以来の中央集権システムを変革し、地方主権を確立するためには、権限委譲を行なうとともに、国が税財源を地方に移譲を地方に移譲し、地方自治体の行財政基盤を強化すべき。区市町村は住民生活への責任を果たすため、自主的に権限委譲に取り組むことが必要。都としては、これまでも国に財源移譲を求めてきたが、今後とも、国や区市町村への働きかけを行い、都議会の協力も得ながら、分権改革の推進に取り組んでいく。

Q3,次に食品の安全についてですが、5月に「食品安全基本法」が成立し、都においては「食品安全基本条例」を制定することになっています。都は基本的考え方の中で条例の特徴は「未然防止」を盛り込んだこととしています。全国への影響が大きな大消費地東京としては、国を上回るものを期待するところですが、食品安全基本条例の基本的考え方を検討する中で、消費生活条例にも明記されている消費者の権利についてはどのように検討されたのでしょうか。
A3,(健康局長答弁)
 食品の安全確保は、都民が健康で豊かな生活を営む上で欠かせないもの。このため、「基本的な考え方」の理念として、都民・事業者・行政がそれぞれの役割を踏まえ、一体となった取組を進めることにより、食品の安全を確保することを揚げている。この理念を実践することが、条例の目的である現在及び将来の都民の健康を守ることにつながり、消費者を含む都民の権利は尊重されると考える。

Q4,また、これまで私たちが提案してきた未然防止原則に基づき、「化学物質子どもガイドライン室内空気編」が作成されています。成長期にある子どもたちの健康への影響を未然に防止していくためには、食における子ども基準についても食品安全条例に反映されることを期待するものです。健康局が子どもと大人という個体差に焦点を当てて実施した、14年度の食事由来の化学物質曝露量推計調査結果によると、内分泌攪乱物質やダイオキシンの暴露量は、1日体重1sあたり幼児は大人の約2倍にもなっています。また、その他の調査結果によるとダイオキシン類の総曝露量の9割以上が食事から摂取されるというデータが公表されています。この結果からも、食事由来の「子どもガイドライン」の作成がぜひとも必要と考えますが、見解を伺います。
A4,(健康局長答弁)
 次世代を担う子どもたちを、化学物質によるリスクから守ることは重要な課題。昨年度は幼児食に引き続き、今年度は離乳食について化学物質の曝露量推計調査を実施中。これらの調査結果をもとに専門家の意見を踏まえ、化学物質の子どもガイドラインを策定。

Q5,次に、遺伝子組み換えについてですが、日本に輸入されるアメリカ大豆の約75%が遺伝子組み換え食品となって、日々私たちの食卓に押し寄せてきています。また、遺伝子組み換え大豆の種子とノウハウを独占しているモンサント社は、日本国内でも除草剤耐性大豆を本格的に栽培させようとしています。
 全国最大の大豆産地である北海道などでの試験栽培は、モンサント社と農水省が一体となってすすめています。もしも日本国内において本格的栽培として組み換え大豆の作付けを許せば、昆虫や風などによる花粉飛散が起こり、非組換え大豆畑でも交雑がすすみ、遺伝子汚染は際限なく広がっていくことになります。
こうした危惧の増大の中で、滋賀県では、行政、市民、地元JAの合意のもとで植え付けられようとした組み換え大豆は土壌に鋤込まれるとともに、知事は「次世代に責任を持つために、県内での栽培は控えてもらう」として、本年度中に組み換え作物栽培規制への独自指針を策定し、条例化をも検討していくとのことです。
この間の国の見解は、有機農産物と組み換え作物を併存可能なものとして、有機農産物の価値を低くするものであり、農家の努力を無にしようとしています。作物の安全の是非はともかく、国の怠慢によって交雑防止の定めがない中で、自治体が創意工夫することは評価すべきであり、未然防止の観点から、都にあっても同様の態度を積極的に検討すべきと考えますが、知事に見解を伺います。

A5,(知事答弁)
 この安全性の確認は、難しい問題であり、徹底した分析研究が必要。国の安全性評価は、隔離した環境の中でのみ行なわれており、通常の農地での生態系への影響評価が不十分。こうした中で、国は、一定の農作物の栽培を承認しているが、通常の農地での生態系への影響評価が不十分。こうした中で、国は、一定の農作物の栽培を承認しているが、都民の多くは依然として遺伝子組み換え農作物に不安。国に対し、生態系などの周辺環境への安全性評価の調査研究を充実するよう要請。また、生産農家に対しては、国の動向を注視しながら指導。

Q6,次に、東京都では、「安全で安心な農産物」を供給する「有機農業」を推進するためモデル生産団地を指定し有機農産物を含め、農薬や化学肥料をできるだけ使わない農産物の生産・振興を行なってきました。さらに、環境に調和した農業生産の方法や食の安全性を求める都民の要望に応え、都内産のこれら農産物について、生産過程を確認し認証する「東京都特別栽培農産物認証制度」を進めてきています。これは、安全で安心かつ環境に調和した農業生産の方法を推進するための制度として、大変評価できるものであると考えます。今後も、都民の食の安全確保に向け特別栽培農産物の生産を一層推進していくべきであると考えますが、見解を伺います。
A6,(産業労働局長答弁)
 都は、平成6年に栽培指針に定め、たい肥等による土づくりを基本とし、農薬と化学肥料を通常の5割以上減らした農産物を特別栽培農産物として振興してきた。また、平成9年度からは、有機農業の拡大と消費者の信頼を高めるため、この基準に合致した農産物を確証する「東京都特別栽培農産物認証制度」を設けている。今日、「食の安全・安心」に多くの都民の関心が集まる中、都としても、この制度の対象品目の拡大などを通じて、特別栽培農産物などの生産振興に一層努めていく。

Q7,次に、TokyoXについて伺います。東京のブランド豚であるTokyoXについては、平成8年に、東京都の養豚農家が高品質豚生産出荷組合を設立し、飼育方法、飼料等を指定し、販売ルートの統一などを行って取り組んでいます。飼養方法では、飼育する環境や与える飼料などを具体的に取り決めた飼育マニュアルを提示するなど、東京都の消費者に対して畜産物の安全性の確保対策を行っています。
飼料については、安全安心に向け、豚の健康状態を良好に保ち、病気への感染を防ぐよう努め、肥育期間には抗菌性物質を含まない指定飼料を使用しているとのことです。また、指定飼料の中のトウモロコシと大豆は非遺伝子組み換え作物で、収穫後の農薬を使用しないポストハーベストフリーのものとされています。このような取り組みは、大変評価できるものであり、今後も東京X豚生産における指定飼料についての変更はないものと考えますが、いかがでしょうか。

A7,(産業労働局長答弁)
 トウキョウXは、平成9年の販売当初のものから、飼料を指定し、一頭ごとに生産者や飼育方法を公開して、飼料の安全性やトレーサビリティなど、食の安全対策を、いち早く取り入れ、ブランド化してきたものである。こうした安全安心対策は、多くの都民から支持を得ており、生産組合では、トウキョウXの生産における指定飼料について、今後とも変更することはないとの方針を示している。都においても、こうした生産者の取り組みを、引き続き支援していく。

Q8,次に、障がい者の就労支援についてですが、「障害者の雇用の促進等に関する法律」では「障害者雇用率制度」が設けられ、常用労働者数が56 人以上の民間の事業主は、1.8 %以上の障害者を雇用しなければならないことになっています。そして、重度障害者に限り、短時間労働者も雇用率に1人としてカウントできることになっており、また、重度障害者については、1人を2人に相当するものとしてカウントされています。しかし、全国的には法定雇用率を下回っている現状です。
昨年10月、東京都雇用・就業対策審議会は、知事から「東京を再生させる雇用就業施策について」諮問を受け、本年7月に答申が出されました。その中でも、厳しい立場におかれる障がい者の雇用の実態を踏まえ、障がい者の能力を最大限に引き出していくため、事業主の理解促進、障がい者の職業能力の向上を図るとしています。
また、東京都庁舎等を活用したオフィス体験実習を実施し、知的障害者の事務系職域の拡大に向けた普及啓発を図るとされています。既に、大阪府高槻市や枚方市では体験実習のみならず雇用にまで結びつける先進的な取組を行なっています。都においては、まずは、障害者の安定した就業体制に向け、障害者の実習の場の確保が必要と考えますが、見解を伺います。

A8,(産業労働局長答弁)
 実際の職場で訓練をすることは就職を促進する上で効果的な方法と考えている。このため、中・重度の身体障害者および軽度の知的障害者を対象とした東京障害者職業能力開発校では、訓練生の職場実習を企業の協力を得て実施しており、本年1月には都庁事務室内でオフィス体験実習を試行した。また、重度の身体障害者及び軽・中度の知的障害者を対象としている東京都心身障害者職能開発センターでも、同様に職場体験実習を行なっている。今後とも、実習の場の確保に向け、取り組んでいく。

Q9,非自発的失業者が増加し、完全失業率がかつて経験したことのない高水準で推移しているといった厳しい雇用情勢は、障害者雇用の領域にも大きな影響を与え、会社倒産や事業縮小等に伴って解雇された障害者は、急増しています。厚生労働省が今年4月からトライアル雇用事業を始めました。民間企業等にトライアル期間として三ヶ月間就業し、その後に雇用契約に移行するシステムですが、障がいをもつ人にとっては有効であることからも、今後も継続していく必要があると考えますが、見解を伺います。
A9,この制度は、障害者自身の職場適応を図るとともに、事業主の障害者雇用に対する理解を深め、雇用促進に有効と考えており、今後とも継続されるものと認識している。

Q10,今後、この答申に基づき施策を実施するにあたり、局間連携は不可欠です。特に障がい者の雇用・就業促進には、就労環境や生活環境全般にわたりトータルなサポート体制が必要です。さまざまな障がいに応じるためには、当事者の意見を広く聴きながら福祉・保健・医療、教育など局を越えた連携をさらに進めることが求められていると考えますが、見解を伺います。
A10,(産業労働局長答弁)
 都では、障害者の雇用の促進および安定、地域での就業支援など、障害者就業対策を円滑に進めるため、重度障害者就業対策連絡会を設置し、関係部局や国等と連携を図っている。今後とも、この連絡会を効果的に活用し、雇用促進に努めていく。

Q11,次に、本年7月「次世代育成支援対策推進法」と子育て支援の強化を図るため「児童福祉法の一部を改正する法律」が成立しました。次世代育成支援推進法は、第二次エンゼルプランに続く少子化対策プラスワンをもって男性を含めた働き方の見直しを求めたものの出生率の向上が展望できない中、総合支援として期待されるものであり、少子化問題を次世代問題として位置づけた点には共感できるものです。次世代を担う子ども問題として、日本をどのような国にしていくのか、私たちがすむ自治体がどのような地域になるのかという視点で少子化問題を捉え、その具体的な施策を計画して推進していくということは重要です。市区町村及び都道府県、さらに事業主に行動計画策定が義務付けられています。
計画策定段階の住民の意見反映とプロセス等情報公開は行政の責務として実施されることと思います。次世代育成支援推進法には、地方公共団体が地域の協議会を設置できるとしています。そこで、住民の意見を反映させるに当たり、現役の子育て世代やこれからの子育てを担う若い世代の意見を取り入れるべきであると考えます。都としては、計画づくりを行なうに当たり、こうした世代の参加を含めた協議会を設けるべきであると考えますが、見解を伺います。

A11,(福祉局長答弁)
 行動計画の策定にあたっては、子どもと家庭を取り巻く環境についての現状分析と子育て支援ニーズの把握、現在子育て中の方の声や、これまで子どもを育ててきた方の意見などをくみ上げていくことが、重要と考えている。こうした観点から、若い世代から子育て経験豊かな世代まで、幅広く意見を聴取する場を設けることを検討していく。

Q12,また、行動計画策定においては、策定に関する基本的な視点の第一とし、子育て支援サービス等により影響を受けるのは多くは子ども自身であることから、次世代育成支援対策の推進においては、子どもの幸せを第一に考え、子どもの最善の利益が最大限に尊重されるよう配慮することが求められています。子育て支援策については、子育て家庭の多様化を踏まえ、個々の子どもや家庭のニーズに即したきめ細やかな対応や年齢に応じた施策が必要です。しかし、これまでのエンゼルプランを踏襲したような調査項目の提示が中心であること、住民としての18歳未満の子どもの参加保障が無いという問題点があります。都としては、策定にあたって18歳未満の子どもの意見反映をすべきと考えますが見解を伺います。
A12,(福祉局長答弁)
 計画策定にあたっては、ご提案の世代を含め、幅広くパブリックコメントを求めていくことを検討していく。

Q13,次に外環道計画について伺います。
7月15日、国土交通省と東京都は、大深度の地下式トンネル構造を対象に環境アセスメントの方法書の公告・縦覧を発表しました。マスコミ先行型の発表は今回が初めてではありませんが、あまりにも唐突な発表であり、あたかも外環が事業化されたかのような印象を与えたことは遺憾に思います。こうした国と都のやり方に対して、7月24日のPI外環沿線協議会では一部の協議員が抗議書を提出し、抗議の退席をされ、以来、PI協議会はストップしています。この様な事態を引き起こした責任を、進行役である東京都はどのようにとらえているのでしょうか。
国は、この外環PIを新たな道路計画の合意形成のモデルと考えているようですが、PIプロセスのチェック・進行管理のためには、中立の立場で論点を整理しながら議論を前にすすめる進行役・ファシリテーターの役割が重要であり、協議を開始するにあたり、第三者機関を設置しなかったことは、今後の市民参加方式のあり方に課題を残したといえるでしょう。
今回の環境影響評価に関して、本定例会の所信表明で知事は、「事業着手に向けて一歩踏み出した」と述べていますが、PI外環沿線協議会で合意され、広報等で周知されている内容との整合性について、あらためて確認を求めます。

A13,(都市計画局長答弁)
 「検討の熟度を高めるためには、より詳細な環境へのデータを示すべき」との意見も頂いている。計画内容の固まらない早い段階で、制度として確立している環境影響評価法の仕組みを活用し手続きに着手した。事業着手に向けて一歩踏み出したと認識している。今後も幅広く意見を伺いながら、早期の実現を目指す。

Q14,次に、都立の新しい大学の構想についてです。内容は評価できる部分もありますが、都立新大学設立準備委員会が突然廃止されるなど、その構想がまとめられる経過は不透明で、現場に混乱を来しています。さらに、学生や教職員の声が十分に反映されたとは言い難く、都民の税で設置運営される大学であるにもかかわらず、都民の声を活かす機会は設けられませんでした。都民参加の政策作りが主流でなければならいにもかかわらず、非常に残念なことです。平成13年11月に策定された「大学改革大綱」は今回の構想ではどのように見直されたのか、伺います。
A14,(大学本部長答弁)
 新しい大学の使命を「大都市における人間社会の理想像の追求」と明確化し、具体的な教育研究の目標として、「都市環境の向上」「ダイナミックな産業構造をもつ高度な知的社会の構築」「活力ある長寿社会の実現」の3つを設定し、合わせて学部構成も再編した。
キャンパスについては、工業等制限法の廃止等、大学改革大綱策定後の状況変化を受け、大都市東京全体をキャンパスとする考え方に立ち、都心方面へのキャンパス配置を検討することとした。

Q15,また、これから構想を具体化するにあたって、学生、教職員、都民の声を反映する機会を作る必要があると思いますが、見解を伺います。
A15,(大学本部長答弁)
 工業制限法の廃止など社会状況の変化を受け、外部の専門家を中心に検討を行った。その過程では、学生を受け入れる立場の企業経営者や学生等の意見を聞くなどして、取りまとめを行った。今後の検討は、授業科目や入試方法などのより専門的な内容となるので、引き続き専門家や大学の教員を中心に検討。現在、新しい大学の名称について都民から募集しており、必要に応じて都民の声を聞いていく。


2003年9月記載

都立盲・ろう・養護学校視察報告

執印まち子

東京都教育委員会では、5月に「心身障害教育の中間まとめ」を発表し、今後の心身障がい教育について方向性を示すとともに、広く意見を求めてきました。これは重度・重複障がい化や多様化に対応した教育環境の整備が急務となっており、国の「特殊教育から特別支援教育」への転換を受けて、都もLD(学習障がい)、ADHD(多動性障がい等)、高機能自閉症児などへの抜本的な改革が求められているためです。
都議会生活者ネットワークもそれぞれ地域の状況は活動の中で見聞きしているものの、障がい児教育に対する総合的かつ具体的な観点がさらに必要との考えから、9月10日、世田谷区・杉並区地域の盲・ろう・養護学校を視察しました。「光明養護学校(肢体不自由)」、「杉並ろう学校」、「久我山盲学校・寄宿舎」と「青鳥養護学校久我山分校(知的障がい)」です。
各教室の子どもたちの授業風景、ニーズに合わせた指導の様子やITなど補助具の活用、機能訓練や父母の付き添いの状況などを直に視察できたことから、重度・重複化や知的障がい児の増加への対応が急がれていること、盲・ろう学校の在籍児の減少による社会性の保障など、問題点の把握ができました。また、徒歩と電車による移動で、それぞれの周辺環境も理解できました。
「心身障害教育の中間まとめ」は、パブリックコメントやシンポジウム、各地域からの要請に応じての東京都職員による説明会など、これまでの教育委員会の枠を超えた取り組みがされており、10月下旬に本答申の予定です。
生活者ネットワークでは、各地域で都政フォーラムを開催し、障がいのあるなしに関わらず、ともに学び合えるインクルージョン教育の入り口となるよう、取り組みを進めています。
今回の視察にご協力いただいた各学校の校長先生はじめ関係者の方々、参観をさせてくださった児童生徒のみなさんに心から感謝しつつ、今後の活動に生かしていきます。


2003年9月22日

足立新田高校・足立東高校(エンカレッジスクール)訪問

新井美沙子

 東京都では様々な都立高校改革がすすめられています。9月11日、都議会超党派の女性議員8人で足立新田高校と足立東高校を訪問しました。ともに中途退学者が多いといわれていましたが、校長初め先生方の努力と地域の協力で改革されてきた学校として注目されています。

足立新田高校

 平成6年から3年間定員割れが続き、中途退学者も50%前後という状況でしたが、平成10年から校長の強いリーダーシップで、「特色ある学校」「地域に開かれた学校」を目指し、14年度には退学率3.6%と素晴らしい成果をあげています。


☆ 特色ある学校づくり

  • 魅力あるカリキュラム :普通科目以外に「スポーツ健康系」「福祉教養系」「情報ビジネス系」の3つの科目群から1つを選択する選択科目制を導入。
  • 創意工夫の授業 :中途退学の多い1年次に、生徒が関心を持って楽しく学習できるよう、実践的で体験的な学習形態にした「総合現代」「総合人間科学」を設置。チームティーチングによる授業を実施。
  • 多様な選抜方法の導入 :分割募集の制度を導入。学力だけでなく、面接や運動能力テスト、パーソナルプレゼーションテストを採用した。H16年からは文化・スポーツ特別推薦(相撲・陸上 都立で唯一相撲部を持ち、校庭に土俵が作ってある)を実施予定。
  • 選べる制服 :5種類のブレザー、スカート、スラックスから選び、組み合わせて着用する制服を採用。
  • 心を癒す校内美化活動 :校長自らペンキ塗り、清掃に取り組み、校内美化委員会を活性化した。

☆ 地域に開かれた学校づくり

  • 中学生体験入学・学校紹介 :学校紹介VTRを政策し、地域の中学を訪問。年間10回を超える体験入学を実施。
  • メディア対応 :メディアに学校情報を提供し、授業撮影も含めて公開。学校の閉鎖性に風穴を開けた。
  • 学校運営連絡会の設置 :H11年度から試行で実施。地域の声を聞くことで教職員の意識改革に繋がった。
  • 市民講師の任用 :スポーツ系では地元のゴルフ場でプロの指導を受け、情報系・福祉系も市民講師を任用し、専門的知識・技能の習得を通して意欲を高めている。
  • インターンシップ推進校の取り組み :地元のゴルフ場、保育園、高齢者介護施設などへの派遣で就業体験を兼ねた学習を行う。
  • 学校間の連携と交流 :専門学校を中心に近隣の学校での単位の一部履修などで学校間の連携・交流を行う。

主な改革点は以上ですが、当日生徒達が男女を問わず、私たちに「こんにちは〜!」と明るく気持ちよく挨拶をしてくれたのが印象的でした。
 名物校長の努力で改革が進んだこともあり、この路線を継承するためにも共に改革に取り組んだ教頭先生が校長となって、退学率0%目指しているそうです。


足立東高校(エンカレッジスクール)

 新田高校が改善されてきたため、H13年度の中途退学率が24%と一番高い学校になってしまいました。とても荒れた高校で、以前は地域から「廃校にして欲しい」という請願が出たぐらいだと言います。しかし、改善されてきたため、地域が一丸となって、良い高校にしようと協力してくれるようになった、ということです。

☆ 主な取り組み

  • 30分授業で集中して学び、午後は体験学習
  • 習熟度別・少人数の「わかる授業」
  • 毎週1回のキャリアガイダンスで「働く」ことの考えを深めていく
  • 自分を見つめ将来を考えるカリキュラム
    体験学習T:文化的・体育的体験学習として地域の市民講師により、和太鼓、お花、お茶、園芸、軽音楽、スポーツなどを学習
    体験学習U:ボランティア、就業体験、資格取得の学習など、校外に出ての学習。地域の事業者を先生達が回って行き先を見つける。自動車整備専門学校、スーパー、美容院、福祉施設、などでの体験学習や英語・漢字の検定などに取り組む
  • 1クラス2人担任制
  • 「やる気」評価の入学選抜学力検査はなく、面接や小論文、実技検査などで受験生のやる気と熱意を評価して選考する。パーソナルプレゼンテーションも導入。

☆ 課題

  • エンカレッジスクールの指定が1学年だけ
    予算がつかなければ1学年2担任制や習熟度別授業ができなくなり、努力が水の泡となる。引き続きの予算が必須。
  • 体験学習の受け入れ先を見つけるのが大変
    先生方が地域の事業者やお店を片っ端から訪問して見つけているが、生徒が増えていくので、受け入れ先が足りない。
  • 入試でのやる気を見定めるのが困難
    10%は失敗してしまう。選抜の目を養わなければならない。
  • 特にスポーツ体験の場所の確保が出来ない

訪問時、校庭の一角の農園では近隣の農家の方が10名ほど、生徒達を指導しながら一緒に農作業にとりくんでいらっしゃいました。校長先生が「なんだか皆さん、来ちゃうんですよ」とおっしゃっていましたが、校庭に小さな裸足の足跡が書かれており、近くの保育園の子どもたちのお散歩コースになっているなど、その開かれた姿勢が地域の皆さんを呼んでいるのでは、と思いました。
自動車整備専門学校にも行きましたが、付き添いの先生が、「学校では反抗的で、挨拶もしてくれない生徒が、車を前にすると目が輝き、専門学校の生徒と一緒になってまじめに取り組み、生活態度も一変したので感激した。」と話してくれました。


2003年7月10日

2003年度第2回定例会報告

第2回定例会(6月24日〜7月9日)が閉会しました。生活者ネットワークは、財政再建問題、新銀行構想、副知事人事、「東京都安全・安心まちづくり条例」の新設などを主な焦点として、知事2期目の都政運営の姿勢を問う観点から、大河原雅子さんが代表質問を行ないました。また、これからの心身障害教育の方向性の中間まとめが出されました。

ここが問題です。都の障がい児教育の中間まとめ
東京都教育庁は、心身に障がいのある子どもたちの今後の教育改善の方向性として、障がいのある子どもだけを集めていた「特殊教育」から、障がいのある子ども一人ひとりの教育ニーズに応じて適切な教育的支援を行う「特別支援教育」へと転換する、という中間まとめを発表しました。
都が行ってきた心身障害学級のあり方を見直し、小中学校に「特別支援教室」を設置し、LD(学習障がい)・ADHD(注意欠陥・多動性障がい)・高機能自閉症を含む障がいのある子どもが、通常の学級に籍を置きながら、専門的な指導が必要な時間、巡回による指導や固定的に配置された教員の指導を受けるとしています。また、盲・ろう・養護学校に通う子どもは、地域との関係が継続できるように、地域の学校に「副籍」するとしています。
一見統合教育の方向性を感じさせますが、示されている内容にはいろいろな問題点が見えます。改善の方向性を話し合う場に、その当事者である、障がい児の保護者や現場の教師などが参加しないまま、まとめられたこと。さまざまなニーズを必要とする障がい児が在籍する「特別支援教室」での発達の保障や運営は誰が責任を持ち、どう行うのか。LD児等の認定はどう行われるのか。現段階では、方向性を示すのみとして、人的配置・財政的裏づけもない。などです。
学ぶ権利と自立に向けた取り組みは重要な課題です。障がい児の保護者や現場の教師だけではなく、すべての保護者・教職員とのていねいな話し合いを行い、お互いの理解を深め「統合教育」実現のための改善計画が望まれます。検討委員会は10月に最終答申を提出する予定です。ご意見を生活者ネットワークまでお寄せください。

なぜ次々起こるシックスクール 
―学校での有害化学物質をなくそう―
子どもが長時間過ごす学校で、昨年から、調布市・墨田区・江東区の小学校、そして、世田谷の都立高校でシックスクールが発生しました。学校環境衛生の基準や検査体制が守られていないことが主な原因です。
学校での早急な対策について質問し、具体的な対応を今年度中にマニュアルとしてまとめ対策を強化すること、契約方法の改善や、第三者機関による検査体制の導入など、前向きの答弁を得ることができました。都は、化学物質子どもガイドラインの活用における市区町村との新たな連絡会を設置します。
今後とも、予防原則の視点から子どもに合わせた基準づくりを求めていきます。

12月に制定か?食品安全条例!!
都は、消費者が求める情報提供を行う「食品安全情報評価委員会」を7月末に発足させます。被害が確認されてから対策に乗り出すのでなく、食の信頼回復をめざし、独自に情報を収集、分析し、危険と判断すれば都民に注意を喚起し、国や業界に働きかけなどを行います。
「(仮称)食品安全条例」も年内に制定する方向です。食品安全基本法にはない、消費者の権利や遺伝子組み換え食品対策、子ども基準などを盛り込む必要があります。

2003年7月3日

石原都政2期目のスタート
対話型都政への転換を

都議会議員 大河原雅子
東京・生活者ネットワーク

7月1日代表質問を行いました。
◆ 308万票の支持を得て再選を果たした知事ですが、所信表明での突然の公営競輪再開発発言でも明らかなように、意思決定過程が非公開のまま、トップダウンの都政運営は大きな問題です。市民参加を徹底した対話型都政と実感と実行力のある女性副知事の登用を求めましたが、女性への積極的差別是正策に関して、単なる「流行(はやり)」との認識しかなく、知事の男女平等推進政策への認識が不足が露わになりました。
◆ 都は、職員定数の削減や給与カット等の内部努力と事業の見直し、基金の取り崩し等で財政再建を進めてきました。しかし、自ら「未だ途半ば」と報告したように、借金体質の転換と経済の低成長時代を見通しての大胆な都政のダウンサイジングが図れなかったことは問題です。第2次プランの課題には、一般歳出の4分の1を占める補助金の見直しがあげられています。
個々の目的・内容を十分に精査し市区町村の自立を促す視点での再構築が必要で、一律割合の削減は行わないよう求めました。
◆ 安全で安心して暮らせる地域社会の実現には、市民との協働による自治の確立、コミュニティの形成が必要であり、そのためには都民の犯罪防止への意思と能力の育成が必要です。都の「安全・安心まちづくり条例」は、防犯カメラの設置や住民・ボランティアと一体となった防犯活動、個人情報の提供の奨励などを内容とし、都民の責務を規定していますが、条例の策定過程に都民の参加はありませんでした。犯罪の凶悪化や職業的犯罪の増加、犯罪の国際化に対抗できるのはプロである警察であり、パトロールなど実質的な警察力を高めることこそ課題です。また、不祥事による警察の信頼失墜を回復するには、市民代表による監督・救済機関、いわゆる警察オンブズマンの設置が必要であると主張し、条例には反対しました。
◆ 公立学校で相次いだシックスクールの発生は、学校環境衛生基準や建築標準仕様書で定められた「引渡し方式」が守られていないことが原因です。工事の契約方法の改善含め、年度内のシックスクール対応マニュアルの策定、第三者機関による検査の実施、化学物質子どもガイドラインの活用における市区町村との新たな連絡会の設置など、予防原則の具体化にむけた取り組みを質し前向きな答弁を得ました。

生活者通信NO.144より


2003年3月

都議会報告

平成15年第1回東京都議会定例会が閉会しました。
(2月5日〜3月7日)
 2月19日に中途議決においては、第48号議案「東京都男女平等推進基金条例を廃止する条例」並びに第49号議案「東京都国際平和文化交流基金条例を廃止する条例」は、特定目的基金の果実活用型基金5基金のうち、「男女平等推進基金」「国際平和文化交流基金」の2基金を廃止し、約170億円を「財政調整基金」に積み立てる、というものです。男女平等、国際協力の継続的な推進が、社会変化の中で一層求められる今の時期に、これら2基金を廃止するという政治的判断については到底納得できるものではないことから、に反対しました。
 今議会に上程された議員提出議案第1号「東京都老人福祉手当に関する条例の一部を改正する条例」は、2000年4月の介護保険制度導入に際して、在宅福祉サービスの基盤整備が不十分な状態においては、サービス利用に困難が予想されることから、過渡期にあっては、老人福祉手当削減による激変を回避するため、2000年の老人福祉手当に関する条例の見直しには反対してきたという経過があります。しかし、介護保険制度が始まって3年が経過する現在では、介護の社会化についても認知を得、一部の手当受給者のみに限定されない、要介護者全体の利益のために、現金給付から幅広い選択を可能にする在宅介護サービスの基盤整備に充当すべきと考え、反対しました。他、上程された全ての知事提案に賛成しました。

<主な成果>
◇ 代表質問(藤田愛子さん)
・ 大規模公共施設を事前に評価するにあたり、事業コストをより正確に把握し事前評価する手法として、バランスシートの活用に向け検討。
・ 食品の安全確保に向け、保健所設置の自治体も食品のチエックを計画化する監視指導計画の策定が進められる。

◇ 一般質問(執印真智子さん)
・ 教育相談センターの相談窓口等の充実と専門相談機関としての役割を確立し、各都立学校に相談窓口を設けると共に、東京都教育相談センターに相談内容に明確に位置づけ、児童生徒や保護が相談しやすい体制づくりを進め、都が所管する他の相談機関の周知や当該機関との情報交換を行うことができるように体制を整備。

◇ 予算特別委員会
「有害化学物質対策」について(大河原雅子さん)

・保育所をはじめとした児童施設に対しても事業者が施設の新築や増改築にあたり、子どもガイドラインに沿って、整備を図るよう周知。既存の施設に対しても適切な対応。
・公共施設の建築工事においても「標準仕様書」の技術水準が尊重されるよう、今後、PFIの導入にあたっては、都の標準仕様書のうち関連する事項を遵守するよう、各局へ要請。

「支援費制度」について(山口文江さん)
・「支援費制度利用援助モデル事業」は、区市町村がプラン作成の事例を積み重ねる中で、今後、地域の実情に応じた利用援助のしくみと拡充を図る。
「子育て支援」について
 ・産後ヘルパー事業の拡充。

 <意見書・決議>について             
「医療費3割自己負担の凍結と医療制度の抜本的改革に関する意見書」について
 日本の医療制度は、実効ある改革がほとんどなされず、少子化と経済の低成長化により、年金を含む社会保障制度の安定を図るという理由で、場当たり的な対策が繰り返され「給付は軽く、負担は重く」なってきている。国民・患者は一方的な負担を押しつけられ、患者の利便に資するような抜本的な制度改革がなされずに国民の負担感ばかりが高まっていくばかりである。社会保障制度に対する国民の信頼は望めず、加入者が保険料を払う気がなくなれば、制度はすぐに崩壊してしまう。社会構造の変化に対応した制度改革や歳出構造の転換を図る必要がある。今回の健康保険法等の一部を改正する法律案の改正内容は、自己負担増の標的は、サラリーマンの本人および家族(入院)で負担が2割から3割への引き上げとなっている。現在の社会状況において、さまざまな経済的負担が予測され、極めて厳しい制度改正といわざるを得ません。また、医療制度の改革は必要とはいえ、全体のビジョンが不鮮明なままに、国民負担が先行していることから、今回「医療費3割自己負担の凍結と医療制度の抜本的改革に関する意見書」を民主党と共同提案いたしました。しかし、他からも『3割負担凍結』のみの内容の意見書が出されましたが、調整がつかず、提出には至りませんでした。

「イラク及び北朝鮮に係る国際平和に関する決議」について
 現在、米国などによるイラク攻撃を招こうとしているが、空爆等により実際に被害を受けるのは、罪のない市民であり、武力攻撃は、極限まで回避の努力がなされるべきである。また、北朝鮮にあっては、核兵器不拡散条約からの脱退、日本海の公海上に地対艦ミサイルを発射するなど武力誇示と思われる行為を行っている。このことは国際平和構築に対する大きな阻害となるものであり、許すことはできない。『国がイラク問題の解決のために外交努力を続けること、国際社会が平和的解決を図るため国連を中心に一致協力することと、北朝鮮に対しては、核開発の即時中止を求める。』という決議をあげましたが、共産党の反対により調整つきませんでした。

「非営利法人に対する課税に関する意見書」について
 政府が進めている公益法人制度等の改革案がほぼまとまり、改革大綱として閣議決定されると報道されているが、この内容は特定非営利活動促進法の目的である「市民が行う自由な社会貢献活動を促進し公益の増進に寄与する」ことを困難とし、現在1万を数えるまでに成長したNPOを始めとする市民の公益的活動の芽を摘むものと考える。『現在までの審議経過を公開し、広く国民の意見を聴くこと。改めNPO法人、公益法人などの市民活動団体を交えた公益法人制度改革と課税制度を合わせて検討する公開の審議会を設置すること。』を求めた内容で、ネット提案で意見書が提出されることになりました。

 

   

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